忙しい人へのまとめ:
- SK hynix Platinum P41 をWindows 11環境で利用していると、書き込み速度が大幅に低下する場合がある。
- 一度こうなると(おそらく)自動では治らない。また、SK hynixも現時点では何も声明を出していない。
- 私の環境では、Defllaglerの「空き領域のデフラグ」を実行することで、OSの再インストールなどを行わずに速度が復活した。
あなたのP41、遅くなっていませんか?
SK hynix Platinum P41 で、書き込み速度が異常に低下するという報告が相次いでいます。
記事冒頭の画像は、私が所有しているP41のベンチ結果です。P41のシーケンシャルライト性能は6000MB/sを余裕で超える勢いですが、この個体では2500MB/s程度しか出ていません。
P41の速度低下問題について、海外ではこちらのフォーラムなど情報交換が行われています。
- AnandTech: SK hynix Platinum P41 2TB SSD Write speed dropped by half
- Reddit: SK Hynix P41 Platinum Slow Write Speeds (2,400 MB/s)
5chやX(Twitter)上でもこの問題を報告している人がいます。海外では2013年頃から報告が上がっているようですが、X上の日本語による報告はこの方が最初かな?(2023年5月4日)
もう一度測りなおしてみた
— Rakua (@Rakua_Laqua) 2023年5月4日
左がskhynixのp41
右が今回買ったhanyeのssd
なんかp41書き込み遅いなって思ってもう一度測りなおしてみたけど傾向変わらず...なんでだろ? pic.twitter.com/HgC3igeOhM
何が起きているのか
Windows 11環境で SK hynix Platinum P41 を利用していると、何かのタイミングで書き込み速度が半分以下に低下する。
(ファームウェアが異なるだけで内部構成は同一と言われている、Solidigm P44 Pro でも同様の問題が発生する模様)
詳細な発動条件など
- Windows 11環境で SK hynix Platinum P41 または Solidigm P44 Pro を利用していること。
- 導入直後は問題なく動作する。(購入後即ベンチを回して、そこで遅ければ異常報告が相次いでいたはずだが、そういった報告は皆無。)
- 速度低下の引き金となる原因はまだ分かっていない。
- WindowsとLinuxのデュアルブート環境で、Windows側でベンチを取ると遅いが、Linux側だと爆速のままだったという報告あり。これを信じるなら、Windows環境に強く依存した症状に見える。
どうすれば直るのか
OSの再インストールで直るようですが、ドライブに対してデフラグや最適化を行うことで、書き込み速度が元通りになる場合があります。
Windows標準のデフラグで直ったという人もいれば、外部ツールが必要な場合も。
Defllaglerを利用した回復手順
私は Defllagler というツールを利用し、「空き領域のデフラグ」を実行することで、書き込み速度が6000MB/s台にまで復活しました。こちらにその手順を書いておきます。
1. Defllagler をインストールする。
2. Defllaglerを起動する。
3. 問題のドライブを右クリックし、「拡張」→「空き領域のデフラグ」を選択。
4. ひたすら待つ。
あとはデフラグが終了するまで待ちます。場合によっては数時間かかるかもしれません。
なお、ここで選択した「空き領域のデフラグ」ですが、要は「断片化した空き領域を見つけて移動・集結させて、ひとかたまりの大きな空きスペースを作る」機能のようです。
すぐ下に、似た内容の「空き領域のデフラグ(断片化を許容)」というメニューがありますが、こちらは「空きスペースをまとめる際に、逆にデータ側が分断される結果になろうとも、かまわず実行する」という、より強力な機能のようですね。