【レビュー】Pixel Buds Pro + "SednaEarfit Max":しっかりとした存在感と柔らかさ



Pixel Buds Proの代替イヤーピース選び、2回目は SednaEarfit Max を取り上げます。

総評
  • 総合評価:非常に良い。イヤーピースの装着には苦労するが、軸の硬さと柔軟性のバランスが良く、装着後の安定感も◎。
  • 装着感:良好。耳にしっかりと固定できる形状・素材でありつつも、異物感の薄さが◎。
  • 充電ケースとの相性:MLサイズまでなら Pixel Buds Pro の充電ケースに完全に収まる。最大サイズのLは未所持のため確認できず。



通常版、TWS向け、AirPods Pro向けの3種類が用意されていますが、今回は通常版を購入。
SednaEarfitシリーズの最後発モデルで、低刺激と良好なフィット感の両立を売りにしています。

前回取り上げたSpinFitのCP1025と比べると、傘の部分が厚く、軸にも硬さがあるため、しっかりとした芯のようなものを感じます。
…というか、逆に「CP1025が他と比べて極端に薄い」と言った方が適切な気もします。


左側がSpinFit CP1025で、右側がSednaEarfit Max。CP1025はTWS用なので、高さに差があります。


前回取り上げた CP1025 + CPA2 は、アダプタ経由で Pixel Buds Pro に装着できましたが、SednaEarfit Maxは直に装着することになります。

全長の短いTWS版なら、アダプタのCPA2経由で装着できそうな気もします。その場合、軸破損の怖さから解放されますが、蓋が閉まるかどうかは微妙なところです。もし試された方がいたら、コメント欄で教えて頂けると有り難いです。

良いところ

1. ⭕️安定感と装着感の軽さの良好なバランス

CP1025と比べると若干の硬さを感じますが、異物感がほとんど無く、装着時の安定感も良好という、バランスの取れたイヤーピースです。

圧倒的に薄く、アダプタ経由で装着できるCP1025は、耳の奥まで押し込めるため非常に優れた安定感を誇っていました。SednaEarfit Max は、CP1025とはキャラクターがまったく異なり、「しっかりとした硬さはあるけれど、邪魔にならない」という方向性で耳にフィットします。

SednaEarfit Max の表面はサラサラとしていて、ベビーパウダーをまぶしたような、独特の感触があります。実際に粉を吹いている訳ではまったくないのですが…。
このため、耳の中でベトつくような感触がなく、装着感は良好です。でも、ちゃんと滑りに対して抵抗があるので、耳から落ちそうな危うさは一切感じません。

意図せずイヤーピースに触れてしまったり、頭を急に揺らした際の安定感については、CP1025+CPA2と比較してわずかに劣ります。しかし、実用的には問題がないと思います。

2. ⭕️「普通のイヤーピース」に近いので、ケースから取り出しても裏返しにならない。

CP1025との比較ですが、あちらと比べて裏返りの問題がまず起きません。

CP1025レベルに薄くて柔らかいイヤーピースは希少なため、Maxでなくても裏返し問題は回避できると思います。しかし、Maxは「普通のイヤーピースのように取り回せるが、装着感の良さは普通ではない」という立ち位置にあるため、この部分は大きなアピールポイントになると思います。

イマイチなところ

1. ❌装着時にかなり無理をすることになる。

SednaEarfit Max(通常版)の軸内径は3.6mmのため、6.7mmの Pixel Buds Pro に装着するのはかなり難儀します。具体的には、Maxの傘を裏返して、軸の部分を結構な力でグリグリと、Pixel Buds Proのノズルに押し付けることになります。

幸いにも、SednaEarfit Max の軸部分はかなりの強度があり、また同時に柔軟性にも優れているため、装着時の破損の問題や、装着後の軸部の劣化、破損の問題を回避することができています。

私もサイズ感の確認のため、またブログ記事の写真撮影のために、Maxの取り外しを何度も、しかも同一の個体に対して7, 8回は取り外しを行っていますが、1ヶ月以上が経過した現在も、破損する気配は見られません。

2. ❌ワックスガードが挟まることによる音質への影響

Maxは、イヤーピース自体にワックスガード(耳垢防止のための網目)が付いています。

これ単体ではまあ許容範囲かな、と思うのですが、「高さの低いTWS版を、CP1025&CPA2付属のアダプタに装着してみる」といった場合に、アダプタ自体のガード部との二重の遮蔽物が挟まるので、注意が必要です。

総評

前回取り上げたCP1025が「アダプタ経由で安全・安定」なイヤーピースだとすると、Maxは「アダプタ無しで問題なく動作し、そのうえで装着感の良さもキープできている」という意味で、また違った魅力を持つイヤーピースになっていると思います。

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