Pixel Buds Proのイヤーピース選び:太すぎるステムにどう対処するか


ここから数回に分けて、Google製TWS(完全ワイヤレスイヤホン)のフラッグシップ機、Pixel Buds Pro の代替イヤーピースをレビューしていきたいと思います。

初回のこの記事では、イヤーピース交換の観点から見たPixel Buds Proの特徴や、避けるべき落とし穴を取り上げます。

*先に結果だけ知りたい人向けに、オススメの社外製イヤーピースを記載しておきます。詳細なレビューは別記事として公開予定です。
SpinFit CP1025&CPA2

Galaxy Buds Pro 用のアダプタがぴったりフィット。イヤーピースをPixel Buds Proに直接装着する必要がないので、太すぎるステムに悩まなくて済むのは大きい。耳への圧迫感が少なく、耳の奥にも押し込めるため安定感は抜群。

SednaEarfit Max(標準ノズルイヤホン用)

CP1025と比べてしっかりとした固さがあり、耳にガッチリ固定したい人にオススメ。固いといってもCP1025と比較しての話で、感触は柔らかく耳への負担もほとんど無いです。ノズルが3.6mmと狭いのですが、イヤーピースの軸がかなり頑丈で、また伸縮性に優れているので、裂けたり破損することなく装着できます。


以下、本題です。

より密着感を向上させるために

Pixel Buds Pro の純正イヤーピースが耳にフィットせず、もっと耳にフィットさせたい、もっとノイズキャンセリングの効果を上げたい…と思っている人は多いようです。

なぜ Pixel Buds Pro のイヤーピース選びは難しいのか?

しかし、Pixel Buds Pro はイヤーピースを装着するステムの径が恐ろしく太いです。これが、代替イヤーピース選びを極端に難しくしています。

ここが太い。一般的なイヤーピースではキツすぎて、装着にかなり難儀します。

ステムの直径は 6.7mm ほどあるようです。市販の汎用イヤーピースは3.5〜5mm程度のサイズを想定しているため、この時点で代替イヤーピースの選択肢がほぼ消えてしまいます。

社外製イヤーピースを強引に(いまにも破れそうな勢いで)装着することは可能ですが、素材によっては装着時に、または装着後しばらく経ってから、裂けてしまう場合があるようです。

私がいま愛用している、SednaEarfit Max(通常版)を装着した姿。傘の部分を裏返して軸が見えるようにしています。正直かなり強引に装着したのですが、軸部分がかなり頑丈なので何とかなっています。

5chの Pixel Buds Pro スレでは、SednaEarfit Xelastec を無理やり装着し、裂けた報告が2件挙がっていました。

SednaEarfit Xelastec は、軸部分が傘と同じ素材で、伸縮性と粘着性に優れる分、極端な引き伸ばしには弱くなっています。つまり、社外品のイヤーピースを無理やり装着する場合は、

  • 少なくとも「軸部分」が頑丈なものを選ぶか、
  • または何らかのアダプタを経由する

といった考慮が必要になります。

余談ですが

実は AirPods Pro もステム径が相当に太い…というか、一般的なイヤーピースとは嵌め込み部分の形状がまったく違います。

「極太な上に、浅くて楕円」という他に類を見ない形状ですが、ここはApple製品の強みか、「AirPods Proに合わせてメーカーが特別形状版(または専用アダプタ付き)のイヤーピースを出してくれる」という、非常に恵まれた環境にあります。羨ましい。

通常版とTWS版、どちらを選ぶ?

まず、TWS用(耳の奥に押し込むので高さが抑え目なもの)か、それとも通常サイズを選ぶか、という選択肢があります。同じメーカーの同じブランドの商品でも、「通常版、TWS版、AirPods Pro版」のような売られ方をしていることが多いです。

左がSpinfit CP1025、右がSednaEarfit Maxの通常版。TWS用のCP1025はイヤーピース自体の高さが抑えめで、そのうえイヤーピースを装着するノズル部(緑色の部分)も短いため、装着後の実際の高さはさらに低くなる。

個人の外耳道の形状や、装着感の悪さが何に由来しているのか…例えば、イヤーピースが浅すぎるのか、大きすぎるのか、小さすぎるのか…によって変わるとは思いますが、おそらくほとんどの人は「通常サイズを選ぶ」のが良いかと思います。

Pixel Buds Proの純正イヤーピースは7mm後半~8mm程度の高さがあり、これは通常版として一般的に売られているイヤーピースのサイズと一致します。

代替イヤーピースを考えている人は、十中八九「Pixel Buds Proが耳から外れやすい」ことを問題にしているはずで、それは「奥に押し込めない」「耳にガッチリ固定されない」ことが原因であることが多いはず。その状態で「さらに浅くて装着感が弱くなるかもしれないTWS版」を取り付ける意味はありません。


次回は、各社イヤーピースの実際の利用感を徹底解説します。

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