2022/3/12 追記:純正レザーカバーのレビューも追加しました。
Kindle Paperwhite(第11世代)は、ディスプレイサイズ(6.8インチ)と薄さ・サイズ感・重量が程よいバランスでまとまった良機種です。
ワイヤレス充電(シグニチャーエディション限定)とUSB Type-Cによる充電が可能なことも相まって、上位機種のOasisをほぼ完全に食ってしまった存在とも言えるのですが、純正ケースの出来にかなり問題を抱えています。
全ての純正カバーに共通する問題点
まず、純正カバー全種類(ファブリック・レザー・コルク)に共通した問題点を挙げておきます。
1. 重い
ファブリック・レザー・コルクで多少の差はありますが、カバーだけで110~120g程度の重さがあります。Kindle Paperwhite本体が206g程度であることを考えると、カバーを装着することで320g前後の重量になってしまい、裸のiPad mini 6(294g)より重くなってしまう、という逆転現象が起きてしまいます。
後述の素材の問題もありますし、正直この重さでは Kindle Paperwhite の良さが台無しです。
2. 背面ケース部の周囲がプラ素材剥き出し
正面カバーは問題ないのですが、背面ケース部の周囲がプラ素材剥き出して、特にコルクでは素材の高級感を台無しにしています。
正面。これは問題ないのですが…
背面。せめて色だけでも合わせて欲しかった。
また、このプラ素材が硬質で非常に安っぽく、Kindleを取り回す際にエッジが手のそこかしこに当たって痛いため、「手に馴染む」のとは程遠い感触になります。
(なお、このツートンカラー問題が生じるのはコルク版のみとなります。ファブリック・レザー版ではプラ部分とレザーが同一色に揃えられているため、こういった見た目の問題を回避できています。)
Amazon純正 ファブリックカバーは…正直最悪のクオリティ
Kindle Paperwhite(第11世代)の純正カバーの中で、最も廉価なため購入する人も多そうなファブリックカバーですが、これが全カバーの中で最悪な出来になっています。
先ほど取り上げた「全純正カバーに共通する問題点」があった上で、さらにファブリック特有の問題点として、
- 硬質素材+ファブリック素材の荒さが手を傷つける
- カバーのエッジが鋭すぎる
があります。
硬質素材+ファブリック素材の荒さが手を傷つける
ファブリック素材の薄皮一枚隔てた先に、明確な「硬い層」の存在を感じる。
まず、先ほど取り上げたように、すべての純正カバーのプラ素材はかなり硬く、また安っぽい素材です。
ファブリックカバーは、この硬いプラ素材の上に、布製のファブリック素材を貼り付けた構造になっているのですが、このせいで
「硬いプラ素材の上に乗っかった、これまた硬くて薄いファブリック素材が、卸し金のように手を傷つける」
という、厄介な問題を生み出しています。
プラ素材だけでも手が痛いのに、ファブリックのザラつきが手を傷つけるため、使い勝手は最悪です。
カバーのエッジが鋭すぎる
ファブリック版はディスプレイカバー部のエッジが鋭くなっています。(コルク版では問題ないです。レザー版も大丈夫らしい。)
この部分が鋭い。一度でも使ってみればすぐ気付くと思うのですが…
この前面カバー部は、本を読む際には背面に折り返すことになるのですが、この際「端末の右側にカバーのエッジ部が飛び出してくる」ため、端末を保持する右手にエッジが刺さり、これまた痛みを感じます。
こちらはコルクの前面カバーを裏返して、端末の下(充電コネクタがある部分)から見たもの。細かい話ですが、ファブリックには「裏返した前面カバーが背面にぴったりくっつかず、微妙な隙間が出来て持ちにくい」という問題もあります。この写真のように、コルクであればぴったりとくっつくのですが。
これらの問題を抱えているため、純正ファブリックケースの購入は絶対にオススメしません。
結論:ファブリックは避けて。コルクかレザーを買いましょう。
私はファブリック版を購入した後、あまりの出来の悪さにコルク版を購入し直しました。
こちらはファブリック版のような問題を抱えていないため、快適に使えています(それでもプラ部分の硬さと、高級感のなさはどうしようもないですが…)。
また、海外・国内のレビューを見る限り、レザーケースでもファブリックの問題点が潰されているようなので、買うなら絶対にコルクかレザーにしましょう。
幸いにも、今ならAmazonで箱破損品の純正ケースが常時在庫ありになっているため、レザー・コルクともに1000円以上安く買えると思います。(おそらく購入者の返品が多かったために、中古が余っていると踏んでいるのですが…本当のところは分かりません。)
せっかくの読書専用機なのですから、Amazonさんにはもっと利用者の利便性に目を向けて、喜んでお金を払えるレベルの製品を出して頂きたいところです。
2023/3/9 追記:純正レザーカバーのレビューを追加しました。